押し出し機 SUSエアーシリンダー
お正月早々に風邪をひいて寝込んでしまったのを今だに引きずっている自分なのです。
新年一発目に去年から取り掛かっているエアーシリンダーが納品できず、年をまたいでの納品になってしまいました。
本来ならば昨年の12月28日に納品する予定でしたが、シリンダー底蓋の入隅に溶接後、機械加工で2Rに削ったところ溶接の巣が出てしまい、お客様に立ち会いで見て頂きました。
立ち会い後の話し合いで「納期が遅れても構わないので補修をお願いします」と、急いで補修する事になりました。
時期も時期でしたので年明けまでに納期を頂いて、もう一度溶接をやり直すことに・・・
やり直すにも、一度盛り付けた溶接部分をもう一度機械加工で取り除き、新たに溶接し直すのですが、溶接の歪みが今度はシリンダー内径に影響を及ぼします。
歪みを最小限に抑える為に溶接の出力を落とせば溶け込みが不十分になり、結果また巣が発生する事になりますので加減が難しくなりましたが、ホーニング代がまだ残っていたので多少の歪みは再ホーニングでカバーします。
溶接後に測定しますと、底部分の20mmぐらいの所だけが-0.2mm径で小さくなってしまいました。底部分だけに砥石を当てながら20mm部分だけを最初にホーニングで研削し、ある程度全体的に寸法が整ったところでストロークを変更、今度は全体に均一に砥石を当てます。
真円、円筒が公差内に収まったところから仕上げ加工に移り、内径面にホーニングで光沢を出していきます。
補修も思ったより内径に歪みが少なく済みましたので、やり終える事が出来ました。
納期が遅れてしまいましたが、お客様にも納期優先で中途半端な品物を送られるよりも少々遅れてもしっかりしたものを製作して頂ける方が良いとのありがたいお言葉を頂けました。
人気ブログランキングへ
2012年1月10日2:20 PM|カテゴリー:ホーニング